株式会社JR東日本情報システム(JEIS)​

スクラム導入支援(3ヶ月)の事例
株式会社JR東日本情報システム(JEIS)​
アジャイルコーチ(弊社田中)とプロジェクトメンバー: 写真左から渡邊氏、長谷部氏、福丸氏、田中氏、能戸氏、福澤氏、早瀬氏

yamanecoはクリエーションライン株式会社と協業し、よりよい価値を開発で生み出せるようにアジャイルプロセスの導入支援を株式会社JR東日本情報システム(JEIS)様に対して三ヶ月間という限られた期間で実施させて頂きました。以下の記事はクリエーションライン株式会社のウェブサイト上で公開されている事例を要約したものになります。yamanecoがどのようにコーチングを行い組織とマインドセットを改善しているのかをご覧ください。

導入の背景:より迅速なサービスと価値提供に向け、アジャイル開発用基盤を検証する

JR東日本グループのICTを担う技術集団として、鉄道事業ソリューション、Suica・駅サービスソリューション、生活サービスソリューション、システム基盤など各分野での、多岐にわたるシステム開発・運用等のサービス提供を通じて、社会インフラを支える株式会社JR東日本情報システム。
アジャイルコーチとして弊社田中亮がトレーニングを行いました。アジャイルコーチングでは、技術面だけでなく、アジャイル開発を実現するための組織造りや企業文化の在り方、さらに関係者の意識面での変革なども含めたトレーニングを実践し、従来の開発スタイルに大きな影響を与えました。

「弊社は、JR東日本のシステム開発を担っており、多くの皆様が利用される鉄道インフラを支えるシステム、例えばSuicaや運行管理などのシステムを開発・運用しています。このため、“安全・安心” の確保が最重要課題となり、システム開発もウォーターフォール型で、厳格なプロセスを踏んだものとなっていました。
しかし、近年、お客様からより迅速なサービスの提供を求められるようになってきている状況を踏まえ、新たな施策として、アジャイル開発用基盤の有効性を検証の上、社内へ展開していくという取り組みを開始しました」-今回の取り組みに至る背景について、クラウド基盤部 ソフトウェア基盤プロジェクト マネージャーの早瀬友宏氏はこう話す。

アジャイルコーチングにより、開発における企業文化や意識を大きく変革

今回の契約では、GitLabライセンス(Premium)と共に、GitLabトレーニングとアジャイルコーチングが採用された。この中でも特に、3ヶ月間かけて実施されたアジャイルコーチングは、それまでウォーターフォール型の開発に携わってきた参加メンバーにパラダイムシフトとも言える大きなインパクトを与え、非常に有意義なものとなったが、同時に決して容易なものではなかった。今回、クリエーションライン側のアジャイルコーチとして、トレーニングを担当した弊社の田中は、「これまでJEISの皆様は、トップダウンの文化の中で、ウォーターフォールという開発スタイルを取ってきました。そこから急にボトムアップの形態に変わろうとしても、切り替えるには覚悟が必要です」と強調する。
アジャイルコーチングでは、技術面だけでなく、アジャイル開発を実現するための組織造りや企業文化の在り方、さらに関係者の意識面での変革なども含めたトレーニングを実践。通常の学習スタイルだけでなく、参加者が“体感”する場を設けることで、より深い理解を可能にする。

クラウド基盤部 ソフトウェア基盤プロジェクト マネージャー 早瀬 友宏 氏

クラウド基盤部 IoT・ビッグデータクラウドプラットフォーム構築プロジェクト エンジニアの能戸遥平氏は、実際にアジャイルコーチングに参加した感想として、「アジャイル、マイクロサービス、コンテナ、CI/CDなど、それまで名前は聞いていたものの、実態については十分理解していなかった対象を学習するため、途中でリタイアするかも知れないという心配もありました。当然、最初は非常に厳しい状況でしたが、アジャイルコーチの田中さんによる、私達の企業文化や私達の意識を変革するようなコーチングによって、アジャイル開発を“体で覚える”ことができました」と話す。

クラウド基盤部 IoT・ビッグデータクラウドプラット フォーム構築プロジェクト エンジニア 能戸 遥平 氏

実プロジェクトで活かされたアジャイルコーチングの効果

能戸氏は、クリエーションラインが提供するアジャイルコーチングの真の効果を、実際の開発プロジェクトで改めて体感した。「コロナ禍の状況の中、本格的なお客様向けサービスの開発をリモートで行いましたが、アジャイルコーチングでの経験を活かすことで、全く違和感なく対応できました。例えば、現状使用しているツールをもっと便利に活用するための施策を検討するなど、次々に改善を図っていくという思考になれたのは、間違いなく3ヶ月間のアジャイルコーチングで得られた体験によるものだと感じています」(能戸氏)。

これら各メンバーから挙げられた導入効果を総括する形で、早瀬氏は、「アジャイル開発の基礎や、あるべき姿、さらにマインドセットを理解し、習得するという目的でプロジェクトを実施しましたが、全てについて当初の期待以上の成果が得られました。クリエーションラインの多大な支援に深く感謝しています」と話す。

企業文化や意識面でのパラダイムシフトとも言えるこの変化が、今後の同社の提供サービスに反映され、私達エンドユーザーの目に留まる日も、そう遠くはないだろう。